注意書き
イチャイチャオビティクス 外伝の外伝
オビトの誕生日
★ここだけオビカカ★とりあえずオビトきゅんのDTをカカシ先生にもらっていただきました!
オビト、早く帰って来ないかな…。
カカシはそわそわと時計を確認します。
21時35分。
前に確認した時から5分しか経っていません。
落ち着きなく部屋を動き回っていた足を止め、長いため息をつくとソファに座りました。
背もたれに頭をのせて目を閉じるとあの日オビトに言われた言葉が蘇ってきます。
『全部オレのモノにしたい』
あぁどうしよう。もう3時間もない。こんな事になるなら、無理にでも今朝しとくんだった。このままでは、オビトの誕生日が終わってしまう。
緩みそうになる頬を自分で引っ張り、もう一度時計を確認しました。
21時41分。
オビトの誕生日を祝うべく、任務から帰って来てすぐにお風呂に入って、オビトの帰りを待っていたカカシは緊張のせいで強張った身体を一度伸ばしました。
…もうちょっと解しておいた方がいいかな。
ふと思ったカカシは、自分の下穿きに手を伸ばします。
いやあんまり緩いと思われるのも…いや、でも…。
「…なにしてんの?」
「ほわっ!」
急に降ってきたオビトの声にソファーから飛び起き、行き場を失った手が敬礼のような不自然なポーズになりました。
「オ、オ、オビト!おかえり!」
カカシのポーズを訝しげに見ながらも、オビトはガサガサとスーパーで購入してきたらしい木ノ葉マーケットの袋を挨拶代わりに掲げます。
「アイス買って来た。今、食う?」
「んー大丈夫。先にお風呂入ってきたら?あ、やった雪見大福だ」
袋の中身をのぞきこんだカカシが嬉しそうな声をあげます。
「お前それ好きだろ」
「ありがと」
袋を受け取りほほ笑むカカシの唇に、少し背伸びをしたオビトがキスをしました。
「ただいま」
軽く触れてすぐに遠ざかるその唇を追ってカカシが腰に腕を回しオビトを引き寄せます。オビトは背をしならせ腕で押し返しました。
「風呂、入ってくる…から」
尻すぼみになるオビトの言葉に、いつもなら一緒に入ると言いたいところでしたが、今日はそうは言ってられません。
我慢を覚えたカカシは少しの間の後、にっこりと微笑みオビトを解放しました。
「ん、いってらっしゃい」
ちょっと不思議そうな表情のオビトに手を振って、姿が見えなくなると時計を確認します。
21時55分。
よし、これなら間に合う。
用意して置いたケーキとシャンパンを取り出します。ノンアルコールのものを購入しました。
本当は帰って来たオビトに『おかえり、ご飯にする?お風呂にする?それとも…』というベタな作戦を考えていましたカカシですが、計画通りにはいかないものです。
カカシはぐるぐるとお湯の中で渦をまくパスタを見つめて、なにやら難しい顔をしています。
「まいったね…どうも、さて、なんて言おうかな。……って茹で過ぎでしょオレ」
ダメだ。まずはオビトを祝う。ま、なるようになるでしょ…。
もう一度新しいパスタをお湯に入れ、パスタの準備に集中します。
そうこうしている内にオビトが風呂から上がって来る音がしました。
22時20分。
今日が終わるまで後一時間半。テーブルの用意を済ませて、出し忘れたものがないか確認していると扉が開きました。
バスタオルで髪を拭いながら入ってきたオビトにカカシが用意していた言葉をかけます。
「オビト誕生日おめでとう」
オビトは一瞬キョトンとし、テーブルの上に用意された物達を見て照れ臭そうにはにかみました。
「ケーキ、食べるでしょ?」
「おう!」
****
カカシがいつもとは違う立ち位置に調子を狂わせているうちに、すでに23時15分。
「お前、全然食ってねぇじゃん」
緊張のせいでパスタに殆んど口をつけていないカカシを見てオビトが言いました。
「ちょっと、茹で過ぎちゃって…」
どれ、とテーブルに身を乗り出しカカシのパスタを手でつまみ、ほんとだとオビトが顔を歪めます。そのパスタを摘まんだ指先をカカシが捕え、ペロリと舐めます。
「行儀悪いでしょ」
人差し指を汚したパスタのソースを口に含み舌で拭いとり、次いで親指。ちゅっと音を立てて手を離すと、オビトが目を細めてカカシを見ていました。
また、あの瞳だ。
その視線にゾクリとしたモノを感じ、カカシは意を決して口を開きます。
「あのさ、オビト、今日オビトの誕生日でしょ。……オレ」
「ストップ、カカシ。…まさか誕生日プレゼントはお前とか言うつもりか?」
………その手があったか!
内心では第三の目を開く勢いで叫びながらも、無表情を装ったカカシの表情にテーブルに両手をついて見下ろしていたオビトの顔が紅く茹で上がりました。
「今のなし」
不貞腐れた顔でドカリと乱暴な音を立てて椅子に戻ったオビトは、腕を組んで横を向いてしまいます。
ヤバイ…可愛い
カカシは頬杖をつくフリをして、ニヤつく顔を両手で抑えました。
「プレゼントって言ったら、オレの事も貰ってくれるの?」
「…うるせぇ、無しっつたろ。忘れろ」
「ねぇってば…」
脚を伸ばして向かいに座るオビトの脛を爪先で撫でると、反対側の足で蹴られました。その時、時計がボーンと一つなり時刻を知らせます。
今日が終わるまで後30分。
カカシは可愛く不貞腐れるオビトをもっと見ていたい気もしましたが、こうしてはいられないと、立ち上がります。
「オビト、ベッド行こう」
「あ?」
カカシに腕を引かれても立ち上がらないオビトを横抱きにしました。
「降ろせっバカカシ」
腕の中で暴れるオビトを落とさないように抱えなおします。
「聞いてオビト、オレね、今日オビトに抱いて貰おうと思って準備して待ってたんだ」
だから、そんな顔しないで。と、乱れた前髪から顔を出したおデコにキスをします。
「…でも、オビトが可愛いくて我慢出来そうに無いんだけど、どうしよっか」
逃げ道を用意して、ベッドの上にオビトを降ろし、答えを待ちます。
「今日はしないっていう選択肢は…」
「ない」
カカシがオビトの胸に顔を埋めて即答すると、いつもよりも早い心音が聞こえてきました。不安から無意識に柔らかいオビトの肌を撫でていた手が遮られます。
顔を上げると、しっかりとカカシをみつめてくる瞳に胸が高鳴りました。
「…わかった。カカシ、脱いで」
オビトに手伝われカカシはバンザイの格好でアンダーを引き抜かれました。初めての状況にお互いにぎくしゃくしながらも、下履きも全て脱がされて、カカシだけ裸にされてしまいます。
「もう勃ってる」
既に立ち上がっていた自分の性器を指摘され、カカシは前を手で隠しながら目を伏せました。
「なに恥ずかしそうにしてんの。いつも隠した事なんかねーだろ」
調子くるうと笑いながらも、頬に触れてきたオビトの手が震えているような気がして、自分の手を重ねましたがカカシの手も少し震えているようでした。
「カカシ、オレ、すげぇ緊張してきた」
「うん。オレも」
「…カカシも?」
「ドキドキし過ぎて苦しい。…早く欲しいよ、オビト」
ゴクリとオビトの喉がなります。
「…まずは、ローションだよな」
誤魔化すように早口になったオビトは、ベットの上を跳ねてクローゼットへ向かうと、がたん、がたんと引き出しを開けてローションを捜しだしました。
時計を見ると既に12時まで、20分をきっています。「間に合わない」と落胆する気持ちと、こだわり過ぎているという気持ちがカカシの中で葛藤しはじめます。
「なぁ、お前ってこういうのいつの間に用意してんの?」
オビトはボトルを見つけて、ベットに腰掛け所在無さげにもじもじしているカカシに向かって声をかけます。
「カカシ、聞いてる?」
「え?!…あぁごめん、なに」
「まぁいいや。今度教えて」
カカシの隣に腰掛け顔を覗き込んでくるオビトの体温にカカシの思考は散り散りになっていきます。
「なに考えてたんだ?」
「…貸して」
オビトの質問には応えずに手からボトルを受け取ると、自分とオビトの手にローションを取り分けました。
「こうして、手であっためて」
カカシの真似をして、手のひらでローションを温めます。最初は冷たくて硬かった液体が、原型を留めず溶け始めました。
「ん。これくらい」
カカシはベットに脚を上げて体育座りのような格好になると、自分の指で中を満遍なく濡らしていきました。
脚の間に消えていったカカシの手の先を見てもいいものかと、ローションが垂れないように両手を皿のようにしたまま、固まっているオビトの手首をカカシが引き寄せます。
「こぼれちゃっても大丈夫だから、…指入れてみて」
カカシのお腹の上にオビトの手から温めた液体がさらさらと零れていきます。そのままカカシの手に導かれて脚隙間のさらに奥へと手を伸ばします。
指に触れた感触を確かめるように、輪郭をなぞり指を這わせます。
立てられていたカカシの膝にオビトの腕が当たりました。
「カカシ、もうちょい脚開いて」
「ん、…あんまり見ないで…恥ずかしい…から」
カカシは恥ずかしさを我慢して、オビトがしやすい体制を作りまた。
膝を開くとゆらゆらと揺れている自らの性器が外気に晒され、加速する羞恥に喉が引き攣りました。
早く、早くと逸る気持ちでいっぱいになり、温める為にローションで濡らしてしまった右手を不自然にかばっていたオビトの手を、自分の胸に拭い引き寄せます。
すると距離が縮まった分、より深くまで届くようになったオビトの指がぺとっと後孔に押し付けられした。
「ふっ…んっ」
何の抵抗も無くぬるりと指を迎え入れた後孔に、カカシよりもオビトが驚き眉を上げます。
「カカシ…痛くねぇの?」
「…解したから…、もっと増やしていいよ、指」
「あぁ…準備したって、そうゆうこと」
カカシは顎をあげて、増やされた指の圧迫感に耐えました。
しばらくすると、ひとまとめにされたオビトの指が、自分の指の時とは明らかに違う快感をカカシに与えてきました。
「はっ…オビトの指、きもちいっ」
正直な気持ちが口を突いて出ます。
「ほんっとカカシはスケベだな」
「スケベじゃ、ない…もん」
「ここ、自分でこんなにしたくせに?」
ぐちゅぐちゅとワザと音を立てられ、恥ずかしいと思うのに気持ちよくてカカシの瞳が涙で滲みました。
オビトを見ると言葉ではカカシをなじるものの、真剣な表情で中を探っています。
「なぁ、前立腺ってどこ?」
抜き差しする指の腹で中を探るオビトに、応えなくてはという気になります。
「もうちょっと、…上の方っん」
「ここ?」
ふるふると首を振って、オビトの手に自分の手を添え、一点を探して腰を動かしました。
カカシが恥ずかしさからギュウと目を閉じ、元々色白の肌がピンク色に染まっていく様にオビトは目を見張ります。
「ココ…」
はぁはぁと胸を反らせて息をするカカシが、薄らと開けた目でオビトを見つめてきます。言われた場所に中指を曲げて押し付けると、ビクリとカカシの膝が震えました。
「なんかコリコリしてる…?」
「んんっ…オビトッ」
自分の根元を抑え刹那げに名前を呼ばれ、キュウキュウと指を締め付けてくるカカシにオビトも煽られました。
切れ切れに息を吐き出す唇に近づき舌を這わせます。
輪郭をなぞってくる控えめな舌先に濡らされ、唇肉を食まれると、その優しく甘い痛みに震える息と共にカカシの口から甘ったるい声が漏れました。
「ふぁ―あぁ…っあん」
その声に身を強張らせたオビトが、唇をひっつけたまま詰まらせていた息を吐きます。
「…なに、今の声…」
オビトの様子にカカシの愉悦にたゆたっていた意識が引き戻されます。
「ご、ごめん」
「そうじゃなくて。…すげぇ可愛いかった」
身を寄せてくるオビトに押し倒されました。
「もっかい聞かせて…」
オビトの唾液で濡れた唇を指先でなぞられて、腰まで痺れたカカシは内部に押し込まれている指を締めつけて腰をくねらせます。
甘噛された唇を吸い舐められ、ぞくぞくとカカシの身体が戦慄きました。
「ひゃっ…、あ――ぁっ…ん」
先ほどよりもはっきりと快楽の色を含んだ声にオビトは身を起こして、後孔を犯していた指を抜き去り、濡れた指をカカシ自身が握りしめる陰茎に指を掛けます。
「なぁ、もう入れて良い?」
頷くカカシ。オビトの向こう側で、時計の長針と短針が重なろうとしてました。
角度が合わないのか、先を含ませようにもカカシの締め付けにぬるりつるりと滑り出てしまいます。
オビトの丸い先端が後孔を押し上げては滑るという繰り返しに腰を揺らしてカカシがぐずりました。
痺れを切らしたオビトがカカシの双丘を両側から抑えつけ拡げます。
初めて直接見たカカシの後孔は、ローションに濡れてトロトロになった肉が収縮してオビトを誘っていました。
その様子に痺痛を感じて脈打った陰茎がカカシの後孔に向かって伸びあがります。手でしっかりと狙いを定めて、腰を進めました。
「あっ…オビトっ、入っちゃう入っちゃう」
「入れてんだろっ暴れんなバカカシ」
「ンッンンッ」
全て入り切らない内に、大きく身体を反らしたカカシの腰が波打ち抜け落ちてしまします。カカシの陰茎からは白濁が溢れていました。
根元を抑えていたはずの手にも溢れたものが白い筋を作ってゆきます。
「うそ…出ちゃった」
「お前、…期待し過ぎ」
しゅんと肩を落とすカカシの頬に唇を寄せると、本当に落ち込んだ様子のカカシがオビトに抱きつきました。
オビトの肩に顎をのせて鼻を啜ったカカシは、時計を見てより一層深いため息をつきます。
「はぁ、…オビトの誕生日のうちにあげたかったのに…なさけない」
「なにお前、そんなの気にしてたのかよ」
身体を少し離して、オビトがカカシの鼻をつまみました。
「らって…」
「どおりで何か変だと思ったんだよな」
何か言いかけたカカシの頬にキスをします。
「お前のそういうとこ、嫌いじゃない。…ありがとう」
「そこは好きっていってよね」
額をこつんと合わせてきたオビトの鼻梁に、カカシは自分の鼻先を擦りつけました。甘えた大きな犬のようなカカシの仕草にオビトは微笑みます。
半端なままだったオビトの陰茎にカカシの指が絡みついてきました。
筒状にされた手のひらに優しく撫でられて、オビトの腰が痺れます。
ヒクつく下腹に力を入れて耐えていると、カカシの腕に引き寄せられ、押し倒されました。
このままいつも通り抱かれてしまうのか…。
オビトは今さらどっちでも良い気がして、カカシの首に腕を回します。
流されるままに身をゆだねていると、オビトに馬乗りになったカカシが、扱っていたものを自分の後孔に押し当てました。
「んっ…」
目の前にある、カカシの顔が苦痛に耐えるように歪みます。思わずオビトはカカシの頭を胸に抱きしめました。
カカシの後孔はオビトの先端を呑み込むと、後はすんなりと飲み込んでいきます。
暖かい内部に包まれ、感じた事のない抱擁感にオビトの全身に甘い痺れが広がりました。
「はっ…カカシの中、あつ」
全てを呑み込むと、オビトの腕を腰に回すようカカシの手が重ねられ、オビトの腹の上でカカシが腰を振り始めます。
その吸いこまれるような収縮にオビトが腰は勝手に動いてしまうのを止めらられません。
「オビト…気持ち…いい?」
オビトのリズムにに合わせて腰を揺らすカカシが聞いてきます。
くちゅっと濡れた音がしてカカシの臀部がオビトの腰骨の形に押し潰されました。
「あんっ」
下から突き上げられてバランスを崩し、後ろに手をついたカカシが膝を立てると、オビトから後孔が丸見えになりました。
「エッロ…」
思わずつぶやいたオビトに、羞恥に頬を染めながらも見えやすいよう、支えを無くして揺れていた陰茎を片手で押し上げて腰で円を描くように動かします。
オビトはぬるりぬるりと自分のものが出入りする生々しい光景に上半身を起こして、食い入る様に見つめています。
「…一生忘れられない誕生日になりそ…」
熱い視線に閉じかけた腿を撫でられ、さっきよりも大きく広げるよう導かれます。
陰茎を押し上げていた片手をオビトの指に絡め取られて、腹側の感じるところを突かれました。
ぶるんぶるんとカカシの腰の動きに合わせて振り乱される陰茎から次々と溢れる先走りが飛び散ります。
「ふっ…んっ…」
カカシがその光景に居た堪れずに目を閉じると目尻から涙が零れました。
「やぁっあっオビト…オレ、何かすごい、恥ずかしいっ…」
ふっと笑ったオビトに腕を引かれて、カカシはその自分よりも小さな身体に上半身を覆いかぶせるように両手をつきます。
「ありがとな、カカシ。すげぇエロくて、…可愛くて、興奮した」
「…幻滅してない?」
不安げな表情のカカシに口づけて、今度はオビトが覆いかぶさるように肩を押し倒しました。
「幻滅してたら、こんな、なってねぇよ」
ぐりっとオビトの先端がカカシの前立腺を押し上げます。
「あっあっオビト、そこダメッ」
「なんでっ…ここだろ、カカシの…良いところ」
カカシはふはふと肩で息をしながら掠れた喘ぎを垂れ流しています。オビトはカカシの弛んだ半開きの口元から零れる唾液に舌を這わせます。
カカシが、こんな蕩けた顔をするのか。
快楽にぼやけた瞳は潤み、長い睫毛に涙が絡みオビトの心をも乱しました。誘われるままに腰を突き動かすと、また新たな嬌声がまろび出でます。
「やっ…んっオビトォ」
「はっ…こんなカカシが見れるんだったら、…もっと、早くこうしてれば良かった」
いつもは自分の中で脈打つカカシの陰茎に手を伸ばし愛でてやります。
「やっ…オビトっ…やだっ」
「やだじゃねぇだろっ…」
オビトは締め付ける後孔がひっきりなしにヒクヒクとし始めている事に気づいていました。
「やっやっ…だめだってばぁ…」
「カカシのここは良いって言ってる」
指を鈴口に沿って擦ってやると、ぎゅうぎゅうと内圧が上がって行きます。
「っん…出ちゃう…から、だめーーっんん」
しゃべり続けるカカシの唇を塞ぎ力任せに舌を吸いながら、突く度に溢れでる先走りで濡れた音を立てる陰茎を扱いてやります。
「ッ!っんーーー」
息を詰めて抱きついくるカカシを見て、オビトは行き場のない快感に相手に縋り尽くしかない、いつもの自分を重ねました。
強い抱擁に身動きが取れず回されたカカシの腕に手をかけ、耳元に囁きます。
「カカシ、興奮し過ぎて痛いんだけど…」
ビクンと竦んだ首すじが紅くなってるのが、なんだか可愛くて口付けると、カカシの肌がぶわりと逆立つのが見えました。
「もうイかせて?」
舌を滑らせカカシの耳朶に直接吹き込んだ息は、自覚するくらい挑発的に色付いていました。思惑通り、力の抜けたのカカシの腕を解き手を握ります。
「あっ…あ、あ…オビト…だめ…だめ…」
うねる内部を小刻みに揺らしながら、ピッタリと身を寄せて、目の前にある随分と色素の薄いカカシの乳首を舌で掬います。
「ひゃ…あんっ」
いつもカカシにされるように舌を這わせ、ゆっくりと舌先で突起を嬲り弾きます。尖ってきた先を音を立ててヂュッと吸ってやるとカカシの反らせた腰がビクビクと痙攣しました。
「あ〝…あ〝…」
身体を突っ張らせて喘ぐカカシをオビトが追い詰めているようで、自分が追い詰められているような感覚に、カカシの尻に音を立てて腰をぶつけます。
「…出るっ…カカシ出すぞ」
「んっ…っ、オビト」
震える腿を自ら持ち上げるカカシに、我慢なんて出来るわけもなくその腰を掴んで突き上げ最奥に吐精しました。
「――――ッ…はっ…あぁ」
荒い息をつくオビトの腰をカカシの脚が絡め取り引き寄せ、ビクビクと中を引きつらせながらも身を起こしたカカシが、オビトの息を絡め取るように舌を伸ばします。
それに応えるオビトの舌が外気の中でぬるぬると互いを擦り合いました。
カカシに引き寄せられたままの苦しい体制から、一度抜こうとしたオビトをカカシの脚が許してくれません。
それどころか、膝立ちになったオビトを良い事にカカシの長い腕が伸びてきます。
「おい。どこ触ってんだ」
「どこって、オビトのお尻」
「ばっ…ゆび、入れんな…っ」
ぬめりを伴って入り込んできた指から逃れようと腰を突き出すと、カカシにぶつかり穿った内部に意図せず締め付けられました。
「カカシ…やめろっ」
「んーどっち?お尻?」
何処までも追ってくる長い指がオビトの前立腺をひっかきました。
「あはっ…おっきくなった」
「…バカカシッ」
カカシは身を硬くするオビトの頬にちゅっと音を立ててキスをします。
「あんな良い声でイかせてなんて言われちゃ―…ね」
ふふっ笑うカカシの胸を押し返します。
「やめ…ろっ…」
「やだって言ったのに、先にイかされちゃったし?」
ぐちゅぐちゅと掻き回される指を増やされて、押し返していたはずの手はいつの間にかカカシに縋っています。
「はぁっ…あっ…カカシっ」
「オレ、オビトと一緒が良かったのに」
抽送が激しくなる毎に揺れてしまう腰が、カカシの肉壁に締め付けられ、中で放ってしまった白濁で滑る内部に翻弄されます。
「中、ぬるぬるして気持ちいいでしょ。……オレも気持ちいい。ねぇ、触って」
縋り付く手をカカシの股間に持っていかれました。
「挿れたいけど…今日は我慢する…からっ、一緒に…ね?」
応える変わりに首を傾げてオビトの様子を伺うカカシの唇に自分の唇を重ねます。
束ねた指で中を擦られ、オビトの指では届かない所が疼き出します。
カカシに押し付けながら揺れてしまう腰が気持ち良くて、でももっと欲しくてオビトの赤く色づいた目尻から滴が零れました。
「もっと長くて太いの入れて欲しいんでしょ」
耳元で囁かれ、悟られた事に顔を紅くして首を振り、オビトはカカシに縋っていた上半身を震わせました。
「…プレゼント、バイブのが良かったかな」
その言葉に動きを止めてしまったオビトの手を、カカシの手が包み自らを慰めるするように上下に動き出しました。
「うそ。オビトのココには、オレのコレしか挿れる気ないから」
優しい声と、ゆっくりと優しく中を撫でてくる指にオビトの身体がぞわりとします。
「オレじゃなきゃダメな身体にしてあげる」
どこもかしこもカカシでいっぱいなのに、これ以上どうしろというのか。
カカシの肩に額を擦り付け、飛びそうな理性を引き戻します。
「……もうお前しか欲しくない」
指を引き抜かれ大きな手のひらが、オビトの双丘をぎゅうっと鷲掴みにしました。
その刺激にまた放ってしまいそうになるのをぐっと堪えると、自分の一部がビクンビクンとカカシの中で跳ねているのを感じます。
「オビト…こっち見て言って」
泣きかけた顔のカカシと視線がぶつかり、オビトは身体のすべてが心臓になってしまったようにドキンドキンと音をたてているが聞こえました。
「…好きだ、カカシ……好き」
自然と重なる唇に、カカシの漏らす泣き声も甘く変わります。
「…お前が欲しい…カカシ」
貪るような口づけと共に動き出したオビトに、揺すぶられてうねり出した内部にカカシもまた限界である事を知ります。
「あっ…はぁっ…オビト、オレ…すごい幸せっ…」
「バカカシ…もう、黙れっ…いくぞ」
「っん…あっ…ちょーだい、オビト」
身体を起こして動きを早めたオビトは、腕を伸ばすカカシに目を細めます。穿つ腰の動きにベッドが大きく軋みました。
長く息を詰めたオビトがカカシの腕の中に倒れこむと、呼吸で上下する胸にカカシの熱い飛沫を感じます。オビトに回された腕もビクビクと震えていました。
その腕を撫でて口付けると、オビトを抱えたままカカシが小さく丸まってしましいます。
「オビト、誕生日おめでとう」
ぽんぽんとカカシの頭に手を乗せると、腕の震えが違うものに変わっていきました。
「…産まれてきてくれてありがとう。…オビトが生きて…て、良…かった…」
最後の方はもう聞き取れない位の泣き声になったカカシの頭を、オビトが撫でてやります。
その手のぬくもりに、逆にカカシの涙は止まらなくなってしまいました。
控えめに漏れてくる嗚咽を誰にも聞かれないように、オビトは自分よりも大きな身体のカカシを頭から抱き締め、銀色の髪を撫で続けました。
****
「ほら、鼻かめ」
泣き止んだカカシの鼻に、ティッシュをあてがって鼻をかませます。
「ごめ〝ん。ありがと」
真っ赤になった鼻を撫でるカカシは、本当に大きな子供のようでオビトは思わず笑ってしまいました。
「何も泣くことないだろ」
「へへ…なんか、感極まっちゃって」
時計を見るともう既に2時を回っています。そろそろ寝ないと明日の任務にひびく時間です。
「あっ!」
ティッシュの箱を窓際に戻すオビトのお尻を見てカカシが声を上げました。
「なんだよ」
「…雪見大福食べてない」
「今から食うのかよ…太るぞ」
ベッドを降りて、廊下に出ようとしてカカシが立ち止まりました。
「まだオビトのが挟まってるみたいな感じがする…」
「バカカシッ」
カカシは頭に飛んで来た枕をキャッチして、一個オビトが食べてねとヘラッと笑い出て行きます。
「ぜってぇ食わねぇ」
「オレ太っちゃうよー」
オビトの言葉に声だけで返事をするカカシとのやり取りに頬を緩めるました。
「うるせぇデブ」
「ひどい。これは筋肉ですー」
バタンと冷蔵庫の閉まる音がします。
「甘いのダメだったんじゃねぇのかよ」
「雪見大福はいいの」
「なんだそれ」
「このモチモチ感が、まるでオビトのお尻のよ…」
顔を出したカカシめがけて残りの枕を投げつけるも、身を屈めたカカシの頭上を通り越して壁にぶつかりました。そのカカシが左手に雪見大福、右手に持った箱を掲げます。
「ジャーン!さて、なんでしょうか」
「プレゼント?」
先刻のカカシのプレゼント案を思い出し顔を引きつらせるオビト。
「ふふっ。バイブじゃないから安心しなさい」
はい、と渡された箱は案外軽く振ってみても音がしません。
早くも雪見大福を頬張りはじめたカカシを見ても、開けてみろというジェスチャーしかしません。
訝しげにリボンを解いて、フタを開けると、そこにはMサイズの木ノ葉ジャケットが入っていました。
何も言わないオビトを覗き込むカカシ。
「あれ?…手作りチャンチャンコのが良かった?」
オビトはジャケットを箱から取り出し掲げ、裏返し、隅々まで見ます。
「…カカシ、これって…」
「うん。オビト、正規部隊就任おめでとう」
その返事にジャケットを抱き締めてカカシを振り返りました。カカシはニコニコと笑っています。
「雪見大福、食べるでしょ?」
「食う!」
オビトはカカシから雪見大福を奪い、よし太るぞーと言いながらその白くて冷たいのに柔らかいアイスをほおばったのでした。
fin